旧師が講演をするというので、大学へ。先生の語り口は二十年前のままだった。主題は源氏物語「野分」巻の「あくがるる心」をめぐって。「あくがる」(現代語形だと「あこがれる」)、今は「理想的な対象に心惹かれる」という形而下的な使い方が主流となって…
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