小皿ならべて・・・

先週は、阪急淡路駅近くの鮨屋「千成」で、同僚とその相方さんと豪奢に呑んだ。

豪奢というのは、江戸前風に一仕事したにぎりだけでなく、酒のアテがことさらに充実していたからで、今思い出せるだけでも、牡蠣、蛸、くえ、鯛の雲丹和え、芋鰹、唐墨、赤貝、せこがに茶碗蒸し、鰯辛煮、青柳ひも、鯛かまと出てきた。

こう書き上げてみると、おそろしい大食のように見えますが、どれも一口ずつ。これらの肴で、冷酒をちびちびやる。あまりいける口ではない相方さんもつきあって下さる。まあ、ちびちびとは主観的な表現で、千成の大将があきれるくらいのハイペースでくいくいやっていたらしい。らしいと言うのは、終電を逃して、神戸までMKタクシーで帰った後、さらに飲み続けて大酔。翌日はラグナロク的二日酔いで、あまり記憶がないからである。

前にも書いたトラットリア・コチネッラでもそうだったが、こうした肴をたくさん並べてのんびり呑むのが、一番性に合っているらしい。となるとフランス料理や中華料理よりも、とはつまりどーんと一品が出てくる形式の料理よりは、アンティパストの並ぶイタリア料理や鮨屋の方が落ち着くんだろう。よく考えたら、日本料理というのはいってみれば、酒の肴の連続と見てもよいものである・・・と思いつつ昨晩は、北野坂の「朱ZAKU」で同じようにだらだら酒を楽しんだ。

ここはその日に仕入れた魚を、こちらの様子や好みを見ながらちょびちょびと出してくれる料理屋で、この日は、

・長須鯨の治部煮
・蒸し鮑(を炙ったもの)
・ふぐ白子の茶碗蒸し
・あこうと油目造り
・油目の揚げ出し

などで呑む。今年は厳冬だとか。般若党としては有難い限りで。