女王の島

  『クイーン』のヘレン・ミレンが主役の『テンペスト』、公開初日に観に行く。デレク・ジャーマンの『テンペスト』(たしかプロスペロはギールグッド)の印象が強いこちらとしては中途半端で白ける場面も多い。演出のせいなのか。映画は「ど」の付く素人なればこれ以上は記さず。エアリアルの唄(「父の骨から 珊瑚ができる・・・」)を歌として聴けたのは経験=収穫とすべきか。それにしても、シェイクスピア映画で「原作 ウィリアム・シェイクスピア」と出るのはなんとかならないものか。どうみても滑稽である。映画の宣伝で「世界的劇作家ウィリアム・シェイクスピア云々」とあるのも笑える。なんだかねえ。


  帰りは三宮、北野坂沿いの『ほんまもん』で呑む。先付けでは胡麻豆腐(自家製)と白和えがよかった。あとは鱧のおとしとあこうの酒蒸しと長須鯨のさえずりで呑む。奈良の「きちょう」なる酒(漢字は失念)がうまかった。めったに夜のご飯粒は食べない生活だが、この日はみずから解禁して穴子の白焼きでお茶漬け。これ以上酒を呑まないためのやりくり算段と察せられたし。周囲の下劣な広告攻勢に恬淡としている姿勢が好ましい。酒・日本料理を応援する当ブログとしてはあえて宣伝させていただきます。


 さて、『ほんまもん』を出たあとは、雨上がりの夜風を愉しみつつ、鯉川筋北側の「ワイバーン」にて赤ワインを少々。ローヌはさすがにタンニン強すぎるかな。


 ボクはここの女の子、好きです。