晩年の仕事

   今日は三つ葉のオムレツとオニオングラタン。卵は出張途中、但馬の農園で求めたもの。三つ葉は自宅のプランター産。オニオングラタンのタマネギは職場の菜園からの収穫。缶ビールを呑みながらのんびりと小一時間タマネギを炒め続けた。料理の合間に読んでいたのはウンベルト・エーコの『芸術の蒐集』(東洋書林)。 

  これは『美の歴史』『醜の歴史』に続く三部作。八十近いこの美学・記号学者の新刊を、晩年の仕事と位置づけてもさほど失礼には当たらないだろう。《晩年》に固有の精神的位相を見たのはエドワード・サイードだが、エーコ先生、なかなかどうしてエネルギッシュな仕事ぶりではあります。

  エーコの新刊だから、あちこちで書評が出るに決まっているがなかなか面白い本なので、ぼくも『双魚書房通信』(『古代ローマの饗宴』書評をアップしました)で紹介するつもり。