三宮コネクション

 もともとA店に入っていた子が気に入って、彼女が別に勤めていたB店にも通うようになり(その後彼女はBを辞めている)、Bから紹介されたC店で教えてもらった中華料理屋に行ってみた。BおよびCのママと同級生の店らしい。

 最初「四人も入ればいっぱいになるわよ」と言われた時は「まさか」と思っていたのだが、うーんなるほどその通り。ワンルームマンションを改造したのだという。

 おっかなびっくりで注文してみたが、どれも丁寧に作っていて、好ましい味。ピータンと酢豚、水餃子でビールを呑んだ。次はCママご推奨の蒸し豚と焼きそばを頼んでみるつもり。

 同い年の店主とのんびり世間話をしながら呑んでると入ってきたのは、偶然にもB店の常連客。これは天の啓示ならんと中華料理屋を出てBに向かう。ちなみにこの中華料理屋、ヒントを差し上げますと、元町駅北側のさる病院の近くです。

 で、向かったBでなんとなく話が盛り上がり、拙宅で鍋をしようということになった。Bママと店の女の子(てったってこちらと同い年だけど)の他、RちゃんとHさん。両方ともBのママとは面識がある。

 この日の鍋は博多風、とはつまり白濁した鶏ガラスープで鶏肉を煮込む方式の水炊き。

 いわゆる銘柄鶏ではないが、平飼いで充分に飼育日数をかけたのをネットで二羽注文。これは内臓を抜いただけの丸鶏なので、自分でさばくことになる。一度経験があるので(「鳥一羽を食す」)、今回はかなりスムーズ。もも肉も笹身も綺麗に胴ガラから外すことが出来た。このガラを圧力鍋でくったくたに煮込んでスープをとる。

 他に作ったのは飯蛸の桜煮、柿膾、海鼠酢、烏賊団子(胴体をフードプロセッサでミンチにしたところに、ゲソのぶつ切りと葱のみじん切り、酒・塩・卵白・片栗粉を混ぜて、胡麻油で揚げる)、水菜漬け物、鯛の子塩辛。

 ぷりぷりした鶏肉はもちろん旨かったが、この日の収穫はなんといっても野菜である。巷で評判の五〇度洗いなるものを試したところ、たしかに白菜も芹も三つ葉も、実にしゃっきりして、歯ごたえがよくなる。これからはアライグマよろしくなんでもじゃぶじゃぶしてしまいそう。それにしても妙なこと考えつくヒトがいたものである。

 どちらも風邪気味ということでマスクでの登場だったR・Hご両人は、「ちょっとだけ顔を出す」はずだったのが、いつのまにか一時半までだらだらと呑んでいた。酒は菊姫の「鶴乃里」。マンガに取り上げられたり、何とかの金賞を取ったりしてメジャーになったことでここのワルクチを言う人が増えた気がするけれど、旨いものは旨いのである、と明朗に言い切れる、風通しのよい心の構えを崩さぬようにしたいと思う。


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