こういうのは早い者勝ちだから、思いついた時点で書くことにする(ひょっとしたら山藤章二さんあたりが既に書いてるかもしれない)。トランプ氏とドゥテルテ氏を早急に対談させるのである。
開始早々、「うるせえ、この垂直バーコード野郎」とか「黙れ土人め」とか不適切な発言の連続で、最後は髪の毟りあい、ひっ掻きあい、掴みあいとなる。負けた方が勝ったほうに領土をそっくり献上するというルールでいきましょう。ハムレット王とフォーティンブラス父王との一騎打ちみたいにね。も少し見ばのある映像にしようと思ったら、久生十蘭が『新西遊記』で紹介したチベットの刑罰方式でやってもいい。これは囚人二人を向かい合わせる格好で、泥田に下半身を埋めるのである。それぞれヤットコを一挺持たせ、アタマはつるつるに剃り上げておく。で、どうさせるかというと、互いに互いの歯をヤットコで抜かせるのである。しかも抜いた歯をヤットコの反対側で脳天に打ち込むという洒落た趣向。こうなると入れ歯乃至インプラントらしきトランプ氏が不利になるのかなあ。
となれば、トランプさん、あのカミツキガメみたいなフィリピンのおっさんに潔く負けておいたほうが得策ですぞ。アメリカ全土にわたってフィリピン軍が進駐(この二字傍点)することにはなるが、経済援助は雨あられと降らせてくれるであろうし、何か不都合が出てくれば「あれは勝者の押しつけだ」と責任を転嫁してしまえるし。皇国、じゃなかった米国の興廃この一戦にあり。救国の英雄になる絶好の機会であります。
てな冗談を絞り出して、この、「関節の外れてしまった世界」を誤魔化し誤魔化し生きていく。権現さま曰く、「人生は重き荷を背負ひて長き道を行くが如し」。それでもまだ心折れそうなあなたは、せめて南伸坊大人の『本人遺産』のトランプのページを見てゲラゲラ笑って、なんとか耐え抜こう。『本人伝説』の続刊である本書では、オボカタさん(瞳孔の開き具合がブキミ)や野々村県議などは言うまでもなく、高橋由伸やベッキーなど、全然似てないけどなにかこう似てるっ、と思わせる怪作がめじろ押しです。文藝春秋。
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