四国水族館に行ってきた

 六時過ぎに家を出て、開館前に着いたはずだが、なんじゃこの長蛇の列は。当然館内も大混雑で、こりゃいつクラスターが出てもおかしくないわなと少々ビビりつつ回った・・・からという訳ではないが、もひとつ食い足りない。「○○の景」という展示(しかもサカナの説明は一切無し)がしゃらくさいし、中途半端な大きさの水槽が多く、仰ぎ見る愉しみやのぞき込む愉しみがあまり味わえない。何を目指しておるのか。

 とまあ、ワルクチを並べ立てたくなるのですが、曲がりなりにも神戸から半日で行ける場所に折角新しい水族館が出来たのですから、屋外と屋内を自由に行き来できる開放感と、なんといっても瀬戸内の海景を背にした抜群の眺めとをここでは評価しておきましょう。これからの磨き上げに期待。


○バレリア・ルイセリ『俺の歯の話』(松本健二訳、白水社)……マキ、あなたにおすすめです。
○井奥陽子『バウムガルテンの美学』(慶應義塾大学出版会)
高橋源一郎『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史戦後文学篇』(講談社
○ヴィクトル.I.ストイキツァ『絵画をいかに味わうか』(岡田温司編訳、平凡社
○マイケル・バクサンドル『ルネサンス絵画の社会史』(篠塚二三男訳、平凡社
○エマニュエル・ル=ロワ=ラデュリ『気候の人間の歴史Ⅰ』(稲垣文雄訳、藤原書店
マリオ・バルガス=リョサプリンストン大学で文学/政治を語る』(立林良一訳、河出書房新社
○伊藤邦武他編『世界哲学史』(ちくま新書)……中央公論からも哲学史叢書出てるし、講談社の選書メチエでも出てたよね。テツガクばやりなのか。で、このシリーズは「世界哲学」に力を入れている。今のところはヘーゲル的なギリシャ・ローマ(⇒中世)⇒ヨーロッパ近代という図式に接ぎ木したという感は否めないけど、心意気をかいます。
○青山拓央『心にとって時間とは何か』(講談社現代新書
○オリヴィエ・ゲズ他『独裁者が変えた世界史 上下』(神田順子、原書房
安田喜憲・荒川紘『龍の文明史』(八坂書房
○多田英俊編『鴻池幸武文楽批評集成』(大阪大学出版会)……いやあ、歯に衣着せぬどころか、金剛砥で歯を研ぎに研ぎまくった上で真っ向から噛み割くような批評。文楽への愛情が、ヘンな日本語ですが壮絶に伝わってきます。これに比べれば鯨馬の四国水族館評などは絶賛といってもいいくらいである。
○阿部泰郎『中世日本の王権神話』(名古屋大学出版会)
○荒井健・田口一郎荻生徂徠全詩1』(平凡社東洋文庫)……同じ東洋文庫から出てる『徂徠集 序類』の訳注と合わせると、だいぶん徂徠研究も進むのではないか。
○ヒューム『自然宗教をめぐる対話』(犬塚元訳、岩波文庫
佐伯泰英『惜櫟荘の四季』(岩波現代文庫
○松尾恒一『日本の民俗宗教』(ちくま新書
藤森照信『近代建築そもそも講義』(新潮新書
ウィリアム・トレヴァー『聖母の贈り物』(栩木伸明訳、国書刊行会
安田謙一『神戸、書いてどうなるのか』(ぴあ)……若島正さんの書評でこの著者を初めて知った。ユルイようだけどなんだかヘンに骨格正しい日本語で、癖になる。新刊の『書をステディー町へレディゴー』(このタイトルでまず膝がかっくん、となる)も読んでみよう。
○白井明大・有賀一広『日本の七十二候 旧暦のある暮らし』(KADOKAWA
濱田啓介『国文学概論』(京都大学学術出版会)
○ヒュー・ルイス=ジョーンズ『ファンタジーの世界地図』(栗原紀子訳、東京堂出版
○J.M.クッツェー『イエスの学校時代』(鴻巣友季子訳、早川書房)……『幼子時代』に続く第二作。ダビードはますますイラつかせるガキになり、イネスはさらにわがままになり、そのぶん二人に振り回されるシモンが実にあわれ(で可笑しい)。ドミトリーというヘンタイの殺人犯が執拗にシモンたちにつきまとい、ケッタイな長広舌(犯罪哲学?)をふるうところがなんともいえず不気味。第三作は『The death of Jesus』(!)らしい。いずれ鴻巣友季子さんの名訳で愉しめるのだろうが、四年も待たされるのはつらいなあ。久々に原書買うか。
三浦しをん『仏果を得ず』(双葉社文庫)
○藤原昌高『美味しいマイナー魚介図鑑』(マイナビ出版)……最近贔屓の居酒屋の主は珍魚好き。で、当方が生まれてこの方聞いたこともないようなサカナがよく出てくる。少しは勉強しましょう、と手に取った本。著者は、サカナ好きには紹介不要ですね、あのぼうずこんにゃくさんであります。
泡坂妻夫『家紋の話』(KADOKAWA
安藤礼二『列島祝祭論』(作品社)
○モリス・バーマン『デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化』(柴田元幸訳、文藝春秋
○ユーディット・シャランスキー『失われたいくつかの物の目録』(細井直子訳、河出書房新社)……これもマキ向きだな。

 

烏賊はどこか哲学的。

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FFXのサンドワーム がおった。

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