2010-08-28から1日間の記事一覧

豊後 湯のたび(三)

日田着はまだ十時半。観光客など誰もいない。駅前でレンタサイクルを借り、ホテルに荷物をあずけたあと、まずはお目当ての咸宜園に向かう。 咸宜園は江戸後期の儒者・広瀬淡窓の私塾で、入門者は八十年で四千八百名にのぼる。数もすごいが、教育方針もまた開…

豊後 湯のたび(二)

日本旅館というところは、一人旅の客を嫌忌すること甚だしい。有名な温泉地の旅館となれば尚更である。だからこちらは、「一人旅歓迎」という条件でインターネットを検索して出て来たところ、ぐらいにしか認識していなかった。はっきり言えば期待していなか…