2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

十分に哲学者―池内紀『カント先生の散歩』〜双魚書房通信(14)〜

池内紀は贔屓の書き手だけど、対象がカントじゃなあ。 そういう本読みも安心していい。著者が自分でこう書いている。 たいてい、名前だけなら知っている。哲学者カントである。いつ、どこで名前を知 ったのかは覚えていない。(中略)いずれにせよ名前だけで…

言語時評2013/読書日録

職場のすぐ近くに消防署があって、救急車や消防車のサイレンを耳にすることは割合多い。ある日のこと、消防署の側を歩いていると、消防車が例の音をはりあげて出動しかけていた。こちらの前を歩いていた、どう見てもその筋の人間という中年男二人組の一人が…

阿波と泡〜徳島一泊旅行(2)〜

翌日は鳴門に遊ぶことにしていた。「園」ファンとしてはとくしま動物園もすてがたかったけれど、免許を持たない身としては一日で鳴門・動物園を電車で回るのは強行スケジュールに過ぎる。 鳴門行きのバスは十時に駅前から出る。この日鳴門のほうで大きな競技…

川のほとりに鮎の宿 〜徳島一泊旅行(1)〜

『鯨飲馬読記』、七月はじめの記事として徳島旅行記をお届けします。 旅行といっても一泊なのですが。 移動時間がなるべく短くて済む町、ということで岡山か徳島か福井というところまでは絞り込んでいたのだが、さる食いしん坊の友人にたまたま旅行の話をし…