2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『昔も今も』(サマセット・モーム)〜双魚書房通信⑦〜

書評は鮮度が命。六月に刊行されたこの本を「新刊書評」としてはいささか気がさすものの、今時モームの新刊が出て売れるんだろうかという思いもあり、ここに紹介する次第。 フィレンツェの若者ビアジオ・ボナコルシは旅の支度をしている。叔父の友人がイーモ…

江戸ロココ

休みの日だったが、朝から新快速に乗って姫路へ。市立美術館で開催中の『生誕250年記念 酒井抱一と江戸琳派の全貌』展を見に行った。酒井抱一は江戸中期の、さあどう言えばいいか。画家でもあり、俳諧師でもあり、吉原に通い詰めた粋人でもあり・・・姫路…

いわしづくし

中羽の鰯で、見るからにあぶらののったのが二十尾以上はいって158円。秋ですねえ。鰯なんて魚はあんまり新奇な料理にしても旨いはずがないので、次の通り、定番につくって堪能した。 ①三枚に下ろし、たて塩をした後、酢で〆たもの(身が白くなるほどでは…

親水基

最近「鯨飲馬読」に「汗牛」を足したほうがいいのではないかと思ってしまうくらいジム関連の記事が多い。今回もプールの話。 何も自慢しようというわけではない。こちらは500メーターほどをゆっくり泳いで上がるのがせいぜい。周囲のオジ(イ)サマオバ(…

神戸ロビンソン

奈良の南部や和歌山は大変な水害になったが、兵庫のそれも神戸市内は結局梅雨時分の降りかたがやや強くなった程度で、実感はないまま台風は近畿を縦断していった。 土日はたまたま両方とも休みだったが、さすがに遊びに出る気にはなれず、家で「籠城」を決め…