2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月度決算。

年末年始の連勤に続き、旅行もはさまったものの、結構読めた。やっぱり活字に飢えてたのかな。○松尾光『思い込みの日本史に挑む』(笠間書院)・・・ゴキゲンな本。「口碑などいかがわしい史料からあやうげな推測をすることが歴史学にとっては危険なのである…

一徹の味

大阪住まいの同僚の誘いで、天満にある貝屋にて呑む。 もっともせっかく大阪くんだりまで出るのに、一軒だけという手はないから、昼過ぎから天神橋筋の古本やを周り、駅ビル地下で十分に下地を入れてからのこと。 天牛書店は代々我が後輩が店長またはバイト…

Ritornare a Venezia(6) (devo)partire per Giappone

熱い風呂に長めに浸かって、炭酸水を飲んで寝たら翌朝はすっきり快復。教会の鐘が鳴る頃には散歩に出ていた。 現金なことに我が胃袋は調子を戻したと思ったらぐうぐう鳴っておる。あちこち折れ曲がって歩き回りたかったが、コンビニがあるわけではなし、まず…

Ritornare a Venezia(5)硝子の中年

三度目の正直でようやくアカデミア美術館を見物できた。入場はたぶん一番のり。のんびりと見て回る。 ビザンチン様式の絵を集めた部屋からスタートしているのはこの街の歴史的由来をそのままに反映している。しかしやはり、冷たく輝くマティエールと厳しく引…

Ritornare a Venezia(4)包丁いっぽん。

この日もスーパーのお惣菜で朝食を済ませた。鯖のポルトガル風(とは酢漬けのこと)、ポルペッタとかいう肉団子のフライ、海老のすり身を揚げたもの、それにこれを忘れてはならぬバッカラ、オレンジ。中瓶の大きめで2ユーロもしないビールを飲みながらこれ…

Ritornare a Venezia(3)水は石を愛撫する

朝まで酒→そのまま仕事、という日程も少なくないせいか朝はきっちり目覚める(トシのせいだ、という説もある)。テレビをぼんやり眺めながら、パン・生ハム・チーズ・オレンジジュース・炭酸水という朝食をとったのが六時半くらい。これはホテルお仕着せのメ…

Intermezzo 〜龍神屋第一回古典芸能鑑賞会

大阪出身ながらミナミの空恐ろしい雑踏は大の苦手。それなのに、たださえ日曜の昼過ぎとあってお隣とそのまたお隣の国の方々が犇めくなか、道頓堀は『今井』のまえで待ち合わせというユーウツな状況にも関わらず、心うきうきなのは如何なる故ぞ。 「いたぎ家…

Ritornare a Venezia(2)老いも若きも霧のなか

空港まで空男氏が迎えに来てくれていた。バスでローマ広場まで行き、そこからサンタ・ルチア駅近くのホテル「ベッリーニ」でチェックイン。街の賑わっているところ(中心部という言い方はどこか違和感をおぼえる)からは離れるのだが、たださえスーツケース…

Ritornare a Venezia(1)ドーハの惨劇

年末年始働いたぶん、十日の連休をとって「ヴェネツィアrevisited」。時に感傷の湿気にひたされたとしても、かのウォーでさえブライヅヘッドを叙するに当たってそれを免れなかったのだから、大目に見ていただきたい。 往きの便は夜十時半発。当日は朝から洗…

空腹(からふく)かに?

正月行状記。といっても二日以外はずっと仕事してたから、大したこともありませんが。 三十日は恒例『IZARRA』でのシャンパンパーティー。わいわい呑んでいるうちに気付けば三時になっていた。慌てて帰ったが、翌日はずっとシャンパンの匂いがしていた…

来る年 さる年

あけましておめでとうございます。本年も相変わりませず、沈香にも屁にも匂わない記事が続きますが、御贔屓の程亭主心よりお願い申し上げます。 昨年はウチでの日本料理の会も出来ず、彼女にはフラれ、荻生徂徠全集通読の「課題」も果たせず暮れてしまいまし…