戦前の旅

 今回は二冊収穫がありました。

★市河晴子『欧米の隅々 市河晴子紀行文集』(高遠弘美編、素粒社)・・・跳ね踊るような文章がいい。戦前(しかも満州事変後)でもこんな闊達な旅行出来てたんだなあ。発掘してくれた編者に感謝。
岡田温司『キリストと性 西洋美術の想像力と多様性』(岩波新書)・・・女陰としてのキリストの傷口(!)など、かなりコアなテーマが盛り沢山。岡田さんの本としてはかなり推測に基づく記述が多いが、これはやむを得ない。それにしてもヨハネとイエス、やっぱりあやしかったんだ!

○マリオ・プラーツ『パリの二つの相貌』(碩学の旅1、伊藤博明他訳、ありな書房)
○バリー・ウッド『捏造と欺瞞の世界史』上下(大槻敦子訳、原書房
○中村圭志『ビジュアルでわかるはじめての<宗教>入門   そもそもどうして、いつからあるの?』(「14歳の世渡り術」、河出書房新社
辻惟雄若冲が待っていた 辻惟雄自伝』(小学館
○山田仁史『新・神話学入門』(朝倉書房)
○山田仁史『人類精神史』(筑摩書房
○稲垣栄幸『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がれない面々』(小学館
佐藤聖編『百鬼園先生   内田百閒全集月報集成』(中央公論新社
○戸森麻衣子『大江戸旗本春夏秋冬』(東京堂出版
エドワード・ポズネット『不自然な自然の恵み   7つの天然素材をめぐる奇妙な冒険』(桐谷知未訳、みすず書房
○上村忠男『歴史をどう書くか   カルロ・ギンズブルグの実験』(みすず書房
長谷川宏『日本精神史 近代篇』上下(講談社
○ひきちガーデンサービス『オーガニック植木屋の庭づくり   暮らしが広がるガーデンデザイン』(築地書館
○フィリップ・マティザック、L.J.トラフォード『古代ローマの日常生活』ⅠⅡ(岡本千晶・元村まゆ訳、原書房
○辰巳浜子『暮しの向付』(辰巳芳子編、文化出版局
橋本治『言文一致体の誕生』(失われた近代を求めて1、朝日新聞出版)
○アーネスト・T.シートン『二人の小さな野蛮人』(中山理訳、秀英書房)
○大林太良『銀河の道虹の架け橋』(小学館
小野紀明『西洋政治思想史講義』(岩波書店
○土屋健『恐竜たちが見ていた世界』(技術評論社
吉見俊哉『敗者としての東京』(筑摩選書)
筒井康隆ジャックポット』(新潮社)
筒井康隆『世界はゴ冗談』(新潮社)
○ルース・バーナード・イーゼル『絵画とタイトル』(田中京子訳、みすず書房
○田野大輔『魅惑する帝国 政治の美学化とナチズム』(名古屋大学出版会)
ウェルギリウスアエネーイス』(杉本正俊訳、新評論
西洋古典叢書編集部『西洋古典名言名句集』(京都大学学術出版会)
渡辺保吉右衛門 「現代」を生きた歌舞伎役者』(慶應義塾大学出版会)
藤森照信・下村純一『藤森照信の現代建築考』(鹿島出版会
○岩田文昭『浄土思想 釈尊から法然、現代へ』(中公新書
窪島誠一郎『枕頭の一書』(アーツアンドクラフツ)
○アラン・S・ミラー、サトシ・カナザワ『進化心理学から考えるホモサピエンス 一万年変化しない価値観』(伊藤和子訳、パンローリング)
○ワイリー・サイファー『文学とテクノロジー 疎外されたヴィジョン』(高山宏セレクション「異貌の人文学」、野島秀勝訳、白水社