2022-01-01から1年間の記事一覧

歳末御礼

公私ともに、心身ともに散々な一年でしたが明くる年もなんとか続けて参ります。 御高読まことに有難う存じます。皆様良いお年をお迎えください。 ○『キリスト教文化事典』(丸善出版)○アダム・フェルナー、クリス・メインズ『世界を変えた150の哲学の本』(…

白飯天国

元々メシはあんまり食べないところに、すっかり麦飯になじんでしまって(軽くて香ばしくていいもんですよ)、コメを買ったのは一年ぶりとなる。去年の今頃漬けた沢庵を取り出すのに合わせたのである。からくて堅くてクサいうちの沢庵漬には麦飯よりやっぱり…

竹に虎

せめて一月に一度は更新するつもりだったけれど。 アレルギー性鼻炎から、急性副鼻腔炎。耳は言うに及ばず、目の奥、頬・顎、首筋とアタマの右半分のあちこちが痛く、大きな音や強い光がキツい。この間かかった耳鼻咽喉科、特に名は秘すが初めは竹数筑庵先生…

序文について

zoomで事前許諾も不要と知り、神戸大学国語国文学会のシンポジウムに参加してみた。『近世俗文芸の作者の〝姿勢〟[ポーズ]―序文を手掛かりとして』という。参加といっても、休みではなかったからデータ整理の作業を行いつつ議論を拝聴しただけ。この一文に…

夏との和解

あれだけ苦手だった暑さが多少許せるようになった。というより、冷房が堪える年齢になったのだ。あと一つ、高台の山際に引越したので、夏の盛りでも玄関と窓を開けていれば(雨さえ降っていなければ)、けっこうしのぎやすいという事情にもよる。えらく叙情…

衰亡記

トシとってだいぶアタマ悪くなったせいだろう、ここ一、二年で本を読む速度が著しく落ちた。久々の更新でこれだけしか高が上がらないことに慄然とする。また新書・選書の類が多いことにも我ながら辟易する。あれは「手っ取り早く情報を」という安手な感じが…

サバトからワルプルギスへ

大好きな町に三泊四日なんて瞬きの間のようなもの。新店開拓は今度二週間くらい滞在するときに回して(それでも足りるかしら)、ひたすら馴染みの店で食べる。よってこの日の夜は楢館向かいの『鮨 瑞穂』。 鯨頬肉(豪壮)や時知らずの粕漬け(しっとり)な…

朝飯天国

太平楽・極楽とんぼが身上の本ブログ、旅日記もそろりそろりと参ります。御見物様にはお茶煙草鮨弁当などお使いになってゆるーっと御覧下さい。口上左様っ。 初日Casa del Ciboの後はゆりの木通りの『酒BARつなぐ』へ。当方が愛読する八戸ブロガーさん達のこ…

北の河豚 果樹園の野菜

十三日町でバスを降りると、ニュースで見たとおり三春屋にシャッターが降りていて、「長年のご愛顧」云々の貼り紙が。当方、長年ではないけれど、八戸に来るたびに買い物を愉しんでいた。まあ、鯖ずし・ジュノハート・糠塚胡瓜・南部味噌などいわゆるデパチ…

土地の精霊

文楽四月公演第二部は『摂州合邦辻』。無論見せ場は合邦庵室なのだが、その前の万代池の段も良かった。「仏法最初」四天王寺という聖俗綯い交ぜの霊場の雰囲気、具体的には合邦の説法の猥雑さと零落の貴公子の嘆きとが一場のなかに自然と共存できる不可思議…

メランコリーの解剖

頭に霞がかかったようで気分も沈みがちなのは、第一に花粉症、次に八戸三春屋閉店のせいだけど(ホントに地下の食品売り場は良かった!)、海彼の干戈のうわさに因るところも少なしとせず。ふっと思い出したのが、林達夫の一文。「『旅順陥落』ーある読書の…

儺をやらふ

なんと三ヶ月ぶりです。年末年始は文字通りに酔生夢死、続いて八戸えんぶり中止を知って意気消沈しておりました。なんとか鬼を払って気分を励ますべく、今年は追儺の料理をしっかり作りました。 【其の壱】これはひとひねりした方。*福茶……昆布、山椒、梅干…