2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

徒然にはあらねども

よしなし事の降り積もるは俗人のさだめ。脈絡なくあれこれと。○柿の天ぷら・・・テレビで紹介されていたのを真似て、早速作ってみた。悪くない。どうやって甘さを殺すかがミソとなりそう。テレビでは山葵を挟んでいたが、木の実や肉魚の擂ったのでもよいので…

瘴気と正気〜双魚書房通信・員外〜

双魚書房通信「員外」とするのは、題材の卑陋なるを以てのことに非ず。一書として見れば筆者の見識、および表現には特に奇なるものを見なかったからである。にも関わらずここに取り上げるのは、ふと文学なるもののありようをこの本のうちに確かめることが出…

妹の力

鯉川筋で買い物をしたついでに、久々(二年ぶり!)で『杏杏』で夕食をとった。零細ブログで喧伝するまでもなく、神戸中華の名店の一つ。料理が旨くないといけないのは当然として、名店と呼ばれるにはやはり雰囲気も重要なのだな、と実感した。 ここで調理を…

上出来のコンソメのような・・・

イザベラ・バードの名前はどれくらい知られているだろう。渡辺京二さんの『逝きし世の面影』はよく売れたから、『日本奥地紀行』の明敏な観察者として覚えている人は多そうだ。多和田葉子さんの『球形時間』にも登場していたけど、あれは幽霊(?)だったか…

翼をください〜湖北旅行(2)〜

余呉から長浜までは二十分。これだけの時間で「神秘の湖」(と看板に書いておった)から観光客の押し寄せる湖北の一大名所に着いてしまうのだから、この国は広いというのか、狭いというべきか。 後日たまたまテレビ(『百年名家』)で長浜の町を特集していた…

聖地巡礼〜湖北旅行(1)〜

近江は坂本に行って蕎麦を食った話は以前書いた。湖西の、都雅と鄙びが一体となっている風情をいいなと思っているところに、『播州地酒ひの』さんのブログに、「琵琶湖の北、余呉湖のほとりに発酵の聖地あり」とあったのを見て、矢も盾もたまらず、その《聖…

簡潔について

今朝の「紙兎ロペ」は久々に笑った。『清洲会議』の宣伝で豪華声優陣が清洲会議ならぬ「気楽会議」で大もめする、という趣向。明日が続編とのこと。 同じ『清洲会議』宣伝キャンペーンだろう、週末は『素敵な金縛り』をテレビで見た。それで思うのだが、最近…

贔屓の引き倒し

高遠弘美『七世竹本住大夫 限りなき藝の道』(講談社)を読んだ。著者はロミの翻訳などで知られる仏文学者。今はプルーストの個人全訳にも取り組んでいる人。 書きにくいことだが、書く。 とても文学者の著述とは思えない本だった。ことばが上滑りしている。…

菊黄蟹肥

『雨月』の上田秋成は多くの別号がある(江戸の作者はみなそうなのだけど)。余斎・鶉居・無腸・和訳太郎・剪枝畸人など。このうち無腸という号は特に愛着が深かったと見えて、追謚(おくり名)は「三余斎無腸居士」。 「無腸(無腸公子)」とは蟹のこと。晩…

京都愛憎

百万遍知恩寺の古本市に行った。最近後輩の車で行くことが多いから、京阪出町柳駅から京都大学まで歩くのは二年ぶり。今出川通りに食べ物屋が増えた気がする。とくにラーメン屋。学生の街だからか。 開場してすぐくらいの時間に着いたが、すでに境内は盛況。…

カウンターの中に小山が二つ。

月初めの記事で、新しいいいお店を紹介できるのは、鯨馬子の欣快とするところであります。 場所はもと『播州地酒ひの』があったところ。『いたぎ家』という。ものすごーく、えーと大柄な兄弟とキュートな奥さんの三人でやっている。 野菜が旨かったな。兄弟…