2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

収奪祭と収穫祭

友人の誕生日祝いで大阪へ向かう途中、スマートフォンの警報が鳴り出す。宇治川商店街の端にある公営住宅の前を歩いている時だった。無論鳥取の地震に係るもの。商店街とおっつかっつの年代物のビルなので、みしみしと音を立てて揺れ出すのに総毛立つ思い。…

月は照れども

豆名月、を口実に呑む。口実などなくても呑むけど、やっぱり風雅の看板を立てておいたほうがゆったりした気分で呑める。 アテはもちろん枝豆。はしりの時分に比べると、莢などはだいぶ枯れてみすぼらしい感じになってきている。でもこれくらいのほうが豆の香…

久々の味

明日は休みというのに三宮へ出御あそばしませず、スーパーで買い出しを済ませていそいそと家に帰る。別に恋女房が待ってるわけではない。週末にあった四天王寺と天神さんの古本まつりでの買い物が段ボールで届くのである。多少重たくても気張って持って帰る…

先人の二冊

ニッパチが貧寒の月というのは商売人の目から見てのことで、金を払ってものを食べに行く立場からすれば九月こそ貧寒の月というにふさわしい。少なくとも最上の月でないことは確かである。蒸し暑さは八月よりもむしろひどいし、枝豆や秋刀魚だってまだまだ走…