2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

双魚書房通信・二〇一四年回顧(2)

◎サム・リース『レトリックの話 話のレトリック―アリストテレス修辞学から大統領スピーチまで』(松下祥子訳、論創社) それはレトリックだ、という悪口がある。内容の伴わない空疎な飾り。ことほどさようにレトリックは貶められている・・・と考えるのは早…

双魚書房通信・二〇一四年回顧(1)

ここ十日ほどの間に、二度猛烈な胃痛を経験した。いずれも夕食を終えてかなり経ってから。二度目は夜中に痛みで目覚めて、そのまま朝まで眠れず。小さいときから痛みに関しては辛抱強かった(逆に欲望には容易に屈服する)人間がエライと感じたのだから、や…

ずこうのじかん

連休のまっただ中、紅葉もミュゼも見物するわけではなく、むさ(暑)苦しい男二人が昼間っから鮨やのカウンターでちびちび、いやぐびぐびやっております。 阪急六甲南の食器・雑貨屋「フクギドウ」で斉藤十郎さんというスリップウェアの作家さんがワークショ…

神戸お上りさんの記

前、というのは学生時分とはつまり二十年も(!)昔のこと、その時は原チャリで山を登ってからたしか職員の通用口をこっそり乗り越えて入ったんだよなあ。 だからロープウェイに乗って布引のハーブ園に行くのは今回が初めてということになる。天気は上々だけ…

師弟合歓

髪を切りにいったら、お兄さんに「円形脱毛症がありますよ」と言われた。合わせ鏡で見せてもらうと、たしかに右耳の後ろが丸く抜けている。 もとより資源の乏しさをかこつ身だから、十円ハゲの一つや二つなぞ痛くもかゆくもない・・・いや、やっぱり一つでよ…

ふたたび宍道湖ほとりに踏み迷う

一年ぶりの松江、今回も先輩綺翁子のお誘いを受けて、酒蔵『李白』での「ほろよい寄席」を聞きに行く。九時半に阪急芦屋川の駅にてご夫妻と待ち合わせ。こちらは運転免許を持っていないので、道中はずっと先輩にハンドルを握っていただくことになる。毎度の…

豊葦原瑞穂の国で

黒豆の枝豆を食い尽くした頃、今度は新米が届く。コメツブはなるべく控えるようにしている分、多少奢ってもいいと思ってそう安くはないのを買うようにしているけれど、今回はいつも頼んでいる秋田ではなく、新潟は魚沼のコシヒカリ・・・いかにも俗な選択の…