2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

官能旅行(センシュアス・ジャーニー)

終業の定時は六時前だが、チャイムの鳴るや遅きという感じで飛び出す。そしてジムに直行。一時間あまり、脇目もふらず、半ば瞑想状態で泳ぎ続ける。 七時になるや遅き、と今度はジムを飛んで出て、大開通にある蕎麦屋「うるおす」に入る。ここは初見参。なん…

太郎の梅熟れ 次郎の鮎肥え

平日の休みは、なんとなく気分がゆったりして、ふつうに週末を休むよりも嬉しい。 せっかくだからゆっくり料理しようかな、とスイミング帰りに市場によってみると、琵琶湖の天然鮎(琵琶湖の鮎は小さい)を売っている。本日のメインはこれ。 紫蘇炊きとか姿…

北区買い出しツアー

後輩・空男が神戸市外大の非常勤を始めてたいへんに忙しいらしい。そう聞いていたので、しばらく水汲みに車を出してもらうのを遠慮していたのだが、暑くなってほぼ毎日ほうじ茶をやかん一杯わかすようになると、あっという間に水が底をつく。 こちらだって、…

食魔人

イサキが安かったので買って帰る。半身は造り、半身は塩焼きで。どちらも酸橘をたっぷりしぼって。イサキを下ろしたのは久々。皮を引くのに手間取ってしまい、身が少しくずれてしまったものの、味は上乗。たしかにこの時期は鯛よりイサキだよなあ、と思う。 …

書評というレシピ/レシピの批評

最近料理関係の記事をあまり書いてない。これは小説家・堀江敏幸に(原因とはいわないが)関係がある。すぐにつながるので読んでいって下さいね。 丸谷才一が奥本大三郎の新刊を書評した中で紹介していたゴシップ(?)によると、東大仏文で長く教授をつとめ…

備忘録

下戸の人間が酒席にあってつくづく莫迦莫迦しいと感じるのは、いかに酒呑みどもが愚にもつかない話を楽しそうにしているか、だそうですが、酒を呑みつつ天下国家やはたまた文学芸術を論じるなど野暮の骨頂、というより、もっとはっきりいえば礼節を弁えない…

悪行愚行の大皿―『ローマ諷刺詩集』〜双魚書房通信(10)〜

ボードレールは検閲があったからいい詩を書けたのだ、と言ったのはボルヘスである。苦い真実である。 ボードレールがヨーロッパ近代詩の、いわば教祖であることに違いはないが、しかしその偉大さはどこまでも《近代》的なものである。つまり近代的ビューロク…