鹿、樽にのる

 チャリネの宣伝ではありません。『いたぎ家』での「春鹿」イベントに参加してきました。差し入れとして六甲の湧き水をタンク一つ分持参。バスに乗ろうかとも思ったが、テロリストに間違われる危険なきにしもあらず。タクシーで参上。開始の一時を少し回っており、こちらが最後。スイマセンと頭を下げながら席につこうとすると、横にそびえるこの巨体、そして金髪・・・ぎょえー『播州地酒ひの』の日野さんではございませぬかっ!

 当方にとっては日本酒の師匠格のお方である。それに何よりブログでのチョー辛口ぶりもよく存じている。びびりながら着席。左隣は例の「執事」こと後輩空弾子。

 料理は弁当。それにおでんが付く。「春鹿」の銘柄六種類を鱈腹頂戴して四千円はお値打ち、というより足が出てるに違いない。

 立春の朝搾りというのが旨かったな。逆に純米大吟醸はもひとつ当方の好みには合わない。とかわあわあ言いながら昼間っから呑むのが愉しくないはずがない。

 ふだんは忙しいので、あんまり話も出来ない日野さんにも色々聞くことが出来た。親切丁寧に素人の質問に答えてくれる。コワイ人では無かったです・・・。まあ、筋の通った商売人とはそういうものなのだろうが。

 『いたぎ家』に来て余所の話ばかりしていてはいけませんが、アニさんもオトさんも他のお客さんとの応接に忙しい。なんでも今回のイベントはすぐに満席になったそうで、そのせいか順ちゃんがいないのはいささか寂しかった、とはいえともかく満員御礼めでたし。次は杜氏さんの話を聞く会とか、この食材を食べ尽くす会とか(芹と鴨を所望す)、蔵元ではなく窯元さんを囲む会とか、一杯してほしいなあ。

 なにせお開きが午後の四時でありますからして、おとなしく帰ったのでは鯨馬の名がすたる。というわけで、まずはにしむら珈琲で少し酔いをさまし、掘っ立て小屋みたいな中華屋に入って水餃子やピータンなんぞでビールを呑み、一軒バーに入ったところで空弾撃沈。わしのせいじゃないもんね。

 と空弾を駅まで送ってからさらに一軒。そこで旧友が昨晩吐血したと聞かされる。こちらも墨を呑んだような気分になる。当方が精進潔斎したところで他人の頭痛を疝気に病むというものだけど、いやこの比喩はおかしいか、いやそんなことはどうでもいいのだ、友だちの恢復を祈るつもりでしばらく謹もう、と思う。

  ものうごく気配いまだし春の鹿  碧村
【ランキングに参加しています。下記バナーをクリックしていただけると嬉しう存じます!!】
にほんブログ村 料理ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村