なに見てハネル?

 元教え子にして現・年少の友である、まる。から急に呼び出しあり。「『千成寿司』に電話したら、二人行けるそうです」。


 そんなん早めに言えよなあとひとりごちながら、抑えきれぬ笑みをなんとかとりつくろって阪急に飛び乗る。まる。はなんでも京都の大学との連携に係る打ち合わせが入ったので、急に関西に来ることになったらしい。事業は順調のようでまことに喜ばしい。思えば、暢気に寝転がって本を読んでりゃ幸せという人間と、よく教え/教えられの関係が済んでから十年も付き合いが続くものである。食いしん坊という共通点があるから保っているのだろう。現にこの日も、『千成』の肴・鮨を旨いねえ旨いですねえと二人で喜びながら平らげていったことであった。肴は覚えている限りで、

◎蒸し鮑(蒸してこれだけ立派な鮑!)
鳥貝(つつくとぐうっと身が反り返る)
◎牡丹海老
◎なめた鰈三種(造り・昆布締め・縁側幽庵焼)
◎蝦蛄二種(蝦蛄!水蝦蛄塩茹でと子持ち蝦蛄のツメ)
◎鰻(香ばしく炙ったの)
◎鮑肝醤油漬け
◎盛り合わせ(鮑肝・牡蠣塩辛・牡丹海老味噌)
◎鰻肝
◎生海胆三種(淡路赤海胆・愛媛海胆・北海道馬糞海胆)

 たしかまだまだあった。鮨では私は鱚・小鰭・蛤が、まる。は穴子を美味しくいただいた。またね、まる。


 さほど呑んでもいなかったが、翌日はなんとなく胃が重くるしい。こういう時の選択肢は三つある。

①禁欲モード→夕飯抜き
②カウンセリングモード→お粥に梅干し
③戸○ヨットスクールモード→あえて暴飲暴食

 本日は③・・・と②の中間くらいかな。すなわち北野のタイ料理屋でそろりそろりと飯を食った。豚のレモン風味も海老春巻きもよろしかったが、この日の秀逸は、カオマンガイなるタイ風ぶっかけ飯。鶏の出汁で米を炊くのが勘所であるらしい。これは和食でも応用できそうな。今度験してみよう。

 唐辛子とパクチーのぶっ叩き効果で胃も軽快に動き出したようである。調子に乗って『ウサギのハネル』にお邪魔する。ここは『バー うさぎ』の支店、ではなく新・本店(つまりこれまでの店が支店となるわけ)。ひろみさん、相変わらずオットコマエな接客。ここではもちろんシェリーを呑む。アモンティリャードのシガレラという銘柄が、ベルモットのようなシナモンのようなスパイシーな香りで刺戟的だった。店の造りも上等。十五時から営業というのも嬉しおす。またね、ひろみさん。
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