新茶でGO!!

 連日遊び歩いてる訳ではありません。弁当も含め、飯はきちんと作っとります。

 昨日の夕飯。

○天ぷら(鱚と掻き揚げ。初めは普通に揚げるつもりだったけど、たまたま生の桜海老があったので、新茶と掻き揚げ。鱚のほうも衣にふんだんに新茶を混ぜた。ほろ苦い風味がよろしい。これはやっぱり、好である天つゆも使わず、塩だけで食べる)
○がんもどき煮染(味付けは辛め。飯のオカズにはいいが、酒には味が濃すぎるので、食べしなに、大根おろしをたっぷり載せる)
○胡瓜とトマトの三杯酢(胡瓜は厚めに刻む。トマトはアラレに。三杯酢こしらえるのが面倒ならポン酢でも食えないことはないと思うが、ともかくちべたぁく冷やしきるのが肝要)
○釜揚げシラスと芹の卵とじ(玉子には出汁をたっぷり合わせるので、いわゆる卵とじ風ではなく、茶碗蒸しが身を持ち崩したような恰好に仕上がる。この時期のシラスはちっちゃくて、可憐で、微かな風味があって、いいですね。当方は毎年これを、東山商店街の中の、鬼瓦のような顔をしたニイチャンの店で求める。毎年彼と此との対照で笑いがこぼれてしまう)
○牛肉と玉葱、若布の辛子酢味噌和え(牛肉は某スーパー自製の、おそらくカタマリを掃除したときに出た端っこの部分を塩漬けにして茹でたもの(「牛肉のスルメ」と称しておる)。これもやっぱり酒のアテにはしょっぱすぎるので、辛子と酢を効かせた白味噌とさらした玉葱で和らげる。
○切り昆布の中華スープ

 これらのアテで、缶ビール500ミリ一本とそば焼酎オンザロックスを二杯、ゆっくり呑む。独りにしてはやたらと量が多いように見えますが、半分くらいは明日の朝飯や弁当のオカズになるわけです。


 独り身であるにも関わらず、ではなく独り身ゆえに、時には居住まい正した、気取りかえった料理を作ることは精神の衛生上大事だと思うが、ま、ふだんはこういう浴衣がけのようなオカズ/肴で呑んでいる。

 最近読んだ本。

花村萬月『完本信長私記』・・・この著者の小説には初見参。面白くて一気に読み通した。ややフロイト的な図式の色合いが濃すぎて鼻白むところはあるが、冒頭の百姓女を切り捨てるエピソードからして、じつに読ませる。後半はやや足取りが乱れたか。
○マイケル・タウシグ『ヴァルター・ベンヤミンの墓標』(金子遊・井上里・水野友美子訳、人類学の転回叢書、水声社)・・・冒頭を立ち読みしたところ面白そうだったのでそのまま読み出した。中に一章、ヴェネツィアの精神史的位置付けに関する考察が出てくる。やっぱり恋い焦がれてると、どこかで巡り合っていくものなのだ。
エドゥアルド・コーン『森は考える 人間的なるものを超えた人類学』(奥野克巳,・近藤宏監訳、近藤祉秋・二文字屋脩共訳、亜紀書房
○小泉竜人『都市の起源 古代の先進地域=西アジアを掘る』(講談社選書メチエ
○田中浩『ホッブズ リヴァイアサンの哲学者』(岩波新書
石井洋二郎・藤垣裕子『大人になるためのリベラルアーツ 思考演習12題』(東京大学出版会
増川宏一『日本遊戯史 古代から現代までの遊びと社会』(平凡社)・・・平安文学によく出てくる双六が面白そう。どこかで復刻版、売ってないかしら。
○フランシス・ケアリー『図説樹木の文化史 知識・神話・象徴』(小川昭子訳、柊思社)・・・タイトルを見て、座りしょんべんしてバカになっちまうくらい狂喜したけど・・・。
○J.M.G.ル・クレジオ『氷山へ』(中村隆之訳、批評の小径、水声社
○〃『ラガ 見えない大陸への接近』(管啓次郎訳、岩波書店
○高木袘元『空海の座標 存在とコトバの深秘学』(慶應義塾大学出版会)
○根崎光男『犬と鷹の江戸時代 「犬公方」綱吉と「鷹将軍」吉宗』(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館
○松本太『世界史の逆襲 ウェストファリア・華夷秩序・ダーイシュ』(講談社)・・・要は主権国家合従連衡するウェストファリア的国際秩序を守れ!という本で、それは構わないのだが、その秩序を破却しかねないダーイシュに対しては品格を落とすような言辞で攻撃しているのに、同じく主権国家の枠組を脅かしかねない、グローバリズムに対しては何だか奥歯にものがはさまったような物言いであるのが不思議である。そこまで脅威を感じていないということか。
○田尻祐一郎『こころはどう捉えられてきたか 江戸思想史散策』(平凡社新書

 ディドロ文献をこのところ追っかけています。まとまれば感想書いてみたいですなあ。
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