獨酌に対酌

  久々に『山荷葉』(一年ぶり!)に行く。ご主人の板垣さんは変わらぬ笑顔で出迎えてくれた。献立は以下の如し。

付   せんな(山葵茎)、白魚
椀盛  胡麻豆腐、あこう(?)、筍、三度豆、柚子、桜葉
造り  鰆、障泥烏賊
焼物  真魚鰹塩焼
八寸  蒸し鮑、甘海老酒盗和え、蛍烏賊と菜の花・パプリカ、のれそれ木の芽酢
    酢橘酒盗
強肴  茹でずわい蟹
炊合  鶉丸、揚げ豆腐
飯、香の物、汁(白味噌、桜生麩)、水菓子、桜餅

  このうち、秀逸は椀盛と八寸。むろん椀は冷ましてしまったのでは作り手に向ける顔がないから、酒をはさまずにいただいたが、八寸の方は甘海老(海老の甘みと酒盗の塩辛さがふうわりと調和)といい、のれそれといい(土佐酢で。口にいれた瞬間はしゃっきり、すぐにとろとろになる)、蛍烏賊といい(新鮮なのでワタが甘くて旨い)、それに尤物と称すべき蒸し鮑(一杯まるまる出してくれた。絶妙に歯ごたえを残して、でも柔らかく仕上げている。香ばしい)といい、酒呑みにとってはこたえられない品々である。

  はじめは『鄙願』大吟醸で、次からは『奥播磨』中どりをちびちび愉しんでいると、板垣さんが「これで最後」と『浦霞』の大吟醸を出してくれた。「こいつこのままではきりがない」と見抜かれてしまったのだろう。

  いい感じの混み具合の中、ときおりご主人と食材についての話をし、またじっくり味わう。これもいい。

  すっかり満腹して店を出ると、もう何度も登場しているまる。(オンライン英会話学校ラングリッチ役員)から呼び出しのメイル。ということでバーに移動。ますます忙しく活躍してきているまる。の話をききながら呑む。ゆっくりとさっきの酒が回ってくる。この感覚もむろんたまらなく良い。




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