で翌日は同僚たちとの食事会。湘泉子はこちらと同様、二日連続のお座敷である。『柏木』の帰り、気がつけばJR住吉の近くの住宅街でぶっ倒れており、スマートフォンも無くしたとのこと。コメカミに絆創膏をくっつけての登場。
当方は品行よろしき紳士であるからしてそーゆー修羅場は演じない。せいぜい前々日の朝方、バーのママとその若い彼氏との大乱闘に巻き込まれても、沈着冷静に二人を引き離し、がぶがぶ水割りを飲みながら「そーかそーか」とママの激昂をなだめ、ビールで喉を湿しながら彼氏に「謝るのも愛情だ」と説教し、まるで宮沢賢治のごとくに東奔西走したあげく、二四時間営業の中華料理でしみじみエビタマをつつきながら飲み直すくらいのものである。
この日は休みだったので、少し早めに家を出て、大阪は天神橋筋の『天牛書店』に寄り道。この店のように、たいそう繁盛している古本屋は常に棚の本が回転しているので、いつでもなにがしかの拾い物が見つかる。久々に行ったのでこの日はなおさら粒選りの収穫。いったいに面白そうな洋書が多く、かつ安い(もっとも安いのは洋書だけではない)店なのだが、それでもL'homme de courという、バルタザール・グラシアンの箴言(の仏訳本)とロレンス・ダレルの政治批評集(ダレルの熱心なひいきでも、こんな本を出してたとはしらなんだ)が見つかるなどという日はそう滅多にあるものではない。それに加えて、和書でもロバート・バートン『戀愛解剖學』(斎藤美洲訳、桃源社)がたったの千二百円で買えたのは狂喜乱舞ものであった。
すっかりご機嫌になって食事会の店に向かう。店は当ブログでも何度か登場した、阪急淡路駅の『千成寿司』。気の置けない面子ではあり、またここの寿司が旨いのも端から分かっているので、半ば古本の収穫に酔いながら、ひたすら気分良く呑む/食うことが出来ました。同僚・芒男が、途中でシャンベルタンのヴィンテージを頼むという暴挙に出たのも安らかに見過ごしてやった(宮沢賢治でありますから)。またくやしいことにこの赤ワインが旨かったのですな。
食べたものは以下の如し。上記のような状態であったからして、いちいち覚えてはおらず、記録は湘泉子の厚意にあずかった。文面には一切手を加えず。
胡瓜醤油漬け
蒸し鮑
鱸・鱸炙り
鳥貝〜生・炙り・ひも串
鮑肝・鰯・塩雲丹
水蝦蛄・子持ち蝦蛄
牡蠣
鰹大蒜と辛子
蛸
穴子
鮟肝
平貝磯辺巻き
雲丹小鉢〜愛媛・淡路・北海道
鮎干物
鮪照り焼き
穴子肝
烏賊下足
焼きトマト
海素麺吸い物
鯵
喉黒
シラサ海老
烏賊
鮪漬け
鱚
縞鯵
小鰭
穴子
トロ鉄火
鯛
あと鱚に似た感じのとかあったような
他にもあったような気がしなくもない
(以下、回し飲みも含む)
残草蓬莱
昇龍蓬莱
義侠
辨天娘
滝水流
房島屋
日高見
淡緑
ひこ孫
一ノ蔵
陸奥八仙
たいへんよろしうございました。
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