冬眠準備その一

  先日の『はんなり祇園』も久々だったが、ここも同じくご無沙汰、阪急六甲の『彦六鮓』へ。
  店主の中村靖子さん、お元気そうで・・・と挨拶すると一昨日まで入院していたとのこと。客全員が驚愕する。「ま、年齢相応にメンテナンスはまめにしといてもらわな困るしなあ」と声が上がってそれもそうやね、とあとは和やかに座が盛り上がる。
  ネットを見てくる客は相変わらず多いらしい。前半で古株連がさっとひきあげ、後半が「食べ丸太」経由のお客に切り替わるのも、ざっかけないこの店らしいところ。
  こちらもすっと席を立てばよかったのだが、なにせ久々だから、なかなかお銚子が止まらない。それでも復帰してすぐの店主のことを考え、九時半には店を出る。それに元日の夕にはまたここでゆっくり酒を呑める(ここ十年がとこの吉例)。靖子さん、よいお年をお迎え下さい。
  家に帰ると、アマゾンや紀伊国屋や古本屋からの荷物が一斉に届いている。これは正月休みのお楽しみ。新刊(準新刊)ではまず宮崎市定の『史記列伝抄』(国書刊行会)。あちこちで評判になってたものなあ。それにジュリアン・バーンズのThe sense of an ending。ブッカー賞受賞作である。杉本秀太郎『だれか来ている―小さな声の美術論』(青草書房)。あとはアップダイク『クーデタ』(池澤夏樹訳、河出書房新社)、レドモンド・オハンロンのThe Fetish Room : The Education of a Naturalist(どういう経緯で注文したのか分からぬ。でも面白そうな本)、『ジョエル・ロブションのすべて』(料理本である。武田ランダムハウスジャパン)、田辺聖子全集(『道頓堀の雨に別れて以来なり―川柳作家・岸本水府とその時代』上下という大作が控えている)、サイモン・ウィンチェスター『クラカトアの大噴火』(大震災への、ぼくなりの反応の一環としてこの本はある。早川書房

 この本たちを、酒の合間に読む。あるいは、頁を繰る手を休めては盃をあげる。



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