2014-01-01から1年間の記事一覧

神なる鯨

なんでも新作のゴジラ映画が作られたそうで、それに合せて旧作9本を衛星放送で流すのだという。じつは第一作を見てないが、今更TSUTAYAで借りるのもばかばかしいなあと思っていたので、これは都合のよい企画である。早速晩酌をやりながら鑑賞。この…

チャイナ・シンドローム

なんだか中華づいている。 多分TUGGY=Sと訳の分からん時間に訳の分からんノリで中国東北料理を食ったのが、へんな刺戟になったと思うのだが、ともあれ、暇を見ては中華三昧という日が続いている。 こちらの気に入ったのは二軒。一つは元町の南のほう…

燈台の下

で翌日は(おお珍しくふつうの日記のようだ)日曜日ながら臨時出勤。誰も来ない(当たり前だ)職場で夕方までしこしこ働いたあとは、三宮にも出ず、スーパーへ。独り身(で、かつなるべく外で買いたくない)の人間は、日曜日に弁当用の常備菜を作りためとか…

収穫祭

で翌日は同僚たちとの食事会。湘泉子はこちらと同様、二日連続のお座敷である。『柏木』の帰り、気がつけばJR住吉の近くの住宅街でぶっ倒れており、スマートフォンも無くしたとのこと。コメカミに絆創膏をくっつけての登場。 当方は品行よろしき紳士である…

幸せ?それとも不幸せ?

テリー・イーグルトンの新刊『アメリカ的、イギリス的』(河出書房新社)を読む。題名通りの趣旨の本で、ということは大方察しがが付くとおりに、当代きっての毒舌の達人がレトリックの限りを尽くして「アメリカ的」なるものをこき下ろす訳だから、消閑の読…

師匠の喜寿祝い

なーんて。こうして無事喜寿会の記事を書いてるのだから、間に合ったに決まっているのですが。 幹事(複数)は、受付が始まる一時間前の十時半には会場に着くことになっていた。「そんなにすることないんちゃうの」と思っていたのが大間違い。弟子たちが巻い…

白米三変化

週末、北野坂『植むら』に席を取ることが出来た。例のガイドで星をいくつ取ろうがこちらの知ったことではないが、『紀茂登』の主人が「ぜひ」と勧めてくれたので、前々から行ってみたかった。それにしても今や隠れも無き神戸の名店の、しかも週末に、なぜ予…

自由研究 そらまめ

三週間も更新しなかったのだな。不要不急の当ブログながら、いかにダルな日々を重ねているか、見透かされるようで気恥ずかしい。 さぼっている間も三宮には精励恪勤、たとえば「星一つ、いただきましたーっ」という北野の某店に行ったりもしたのだが、出され…

なんちゃって金沢、の会

とは言うものの、拙宅食事会があるのは事実なので、翌朝は近江町市場へ。土曜ともあって、午前中からかなり観光客が来ている。この日は一転、夏のような日差しと気温。魚や貝、それも地の人がお総菜に食べるようなものを、と考えていたのだけれど、この暑さ…

処女王VS海賊王

一月も経っていないのに金沢を再訪したのは、大好きな『いたぎ家』ブラザーズ&嫁、これまた大好きな友人の芒男(ボーダン、と呼んでください)をお呼びして、拙宅で食事会をする、そのための食材を仕入れに近江町市場へ出かけたわけである。ここまで走り回…

ある種族への鎮魂歌〜双魚書房通信(15)

富士川義之著『ある文人学者の肖像―評伝・富士川英郎』 名声ある父親について筆をとるのは、どうも息子より娘のほうが多いようである。森茉莉、幸田文、萩原葉子、室生朝子と女流ではこれだけの名がすぐにあがるけど、繰り返し偉大な父親の伝記をものした息…

山のこなたにけむるもの

日曜日は『いたぎ家』「昼酒の会」にて「浪乃音」をばたっぷりいただき、翌日は『播州地酒ひの』で取り混ぜてたっぷりと呑んだ。日野さんもブログで書かれているが、「獺祭」の桜井社長が隣で呑んでいた。関西ではへえーてなもんであるが、剣菱を超える石数…

遅咲き 金沢、食べ・歩き(4)

さて最終日は朝から兼六園へ。 もう二桁におよぶくらいこの町を訪れているにもかかわらず、まだ随一のこの観光名所に入ったことが無かった。 わお。 というのは自分の偏屈ぶりに呆れているのではなくて、いともあっさり行く気になったことである。前日見た白…

老妓競艶 金沢、食べ・歩き(3)

陶然としたまま卯辰山を下って、東茶屋街近くの宇多須神社、菅原神社にお参り。さてなんぼなんでも腹が減ってきたが、茶屋街の中の店はどこも大混雑だろうし、さあどうしましょ。と思っているところに、「手打ち蕎麦」の看板を見つけて、案内通りに坂道を登…

姫神さまの御かんばせ 金沢、食べ・歩き(2)

旅の二日目は、我ながらよく歩いた。ホテルのある竪町から片町まで出て、香林坊をまっすぐ北に、近江町市場まで。ここで朝食ををとろうと、宿では何も食べずに出たのだったが、のぞんでいたような、煮ざかなやお浸しなどで食べさせる定食を出してるところは…

水の恵み 金沢、食べ・歩き(1)

ブログを見返してみたら、去年は金沢に行ってなかったのだった。あってはならないことだから、早速出かけた。 初日はしかし、金沢駅は素通り。着いたらそのまま西金沢駅に戻り、北陸鉄道の新西金沢駅に歩いて、工事の音のみが響くしずかな中を、二両編成の列…

幻影としての都市

この一月ばかりで読んだ本。その都度紹介していれば良かったのだが、ずいぶん溜まってしまったので、くだくだしければ、感想は省略。次からはもっと真面目に書きます。つまらなかった本は省いている。*沼野充義編著『やっぱり世界は文学でできている 対話で…

蕎麦をたづねて三千里〜芸州一泊(2)

翌朝はすぐにでも降り出しそうな空の色。蕎麦屋(この時点では店の名前すら知らない)に向けて出発する前に、ご夫妻がなにやらごにょごにょと相談されて、『かしはら』という菓子屋に寄ることになった。なんでも最近広島の土産ではやたらとウケてる「はっさ…

蕎麦をたづねて三千里〜芸州一泊(1)

二ヶ月前、「○○くん、今度蕎麦を食べに広島へ行こう」と誘って下さったのはゼミの大先輩である綺翁さん。自分でも蕎麦を打つ人からのお誘いだから、それはふつうに嬉しいのだが、「広島へ」というのが面妖である。ハテ蕎麦と言えば東京、または信州ではなか…

私も貝になりたい

ハンター坂を上がってすぐの『私房菜 広東料理えん』に予約を入れたのは、いつも水汲みをしている空男氏がイタリア語検定4級に合格したから・・・ではまったくなくて、新開地にあった頃のファンとしては、移転以来まだ一度も足を運んでいないことに忸怩たる…

夜桜まで

夕刻、仕事帰りに元町の歯医者に行く。ここは友人の紹介。病院はやはり知ってる人間の口コミに限る。 それにしても歯科医の受付の女性は、入った時はあれだけ無愛想なのに、治療を終えて出て行く時は妙ににこやかになってるのが不思議。どこでもそうなのだか…

聖なるものを求めて

というわけで、前回書けなかった本の感想。 ○筒井康隆『聖痕』 途中まで読んで、あれ、この感じはいつかどこかで・・・と引っかかり、しばらく腕組みをして考えた。 答えは書庫を歩き回っているうちに見つかった。同じく筒井さんの『旅のラゴス』である。私…

火と水のまつり、あるいはシンデレラ

日曜は朝から水汲み。『ひの』さんの移転祝いと『いたぎ家』イベントご祝儀にそれぞれタンク一本ずつを提げていったので、ポリタンクを買い足しにまずは大石川のコーナンに寄る。連休ともあって客が多い。長峰霊園下の水汲み場もお彼岸中なので一方通行の規…

奴隷状態に於ける幸福

前回の更新から少し間が出来てしまった。 ルーティン的な毎日で、実は書くことがないのである。穏やかな日々とも言えるし、リズムが決まっているおかげで沢山本も読めるのだが、鬱屈は溜まっている。いちばんの原因は旅に出られていないこと。去年の夏から秋…

人の世の旅路の半ば・・・

三月七日は聖なる我が降誕の日であるが、まあ、四十にもなってみれば、そんなことはどうでもよいのだ。それよりこの日は朝から喫緊の課題を抱えていた。すなわち前日呑みすぎてたいそうな宿酔。 こういう時は、不快な、あるいは憂鬱な状態を無い物である「か…

タイタニックの呪い

ようやく気温も高まったこととて、煮麺(牛蒡の天ぷらと卵焼きと三つ葉入り)の朝食兼昼食を済ませたあと、水槽四本の大掃除に朝から取りかかる。六〇センチやミニサイズのものは順調にいったのだが、一二〇センチの外部式フィルターポンプに入っている濾材…

不死身のビール

久方ぶりに『いたぎ家』で呑む。二月八月、飲食業界でいうところの「ニッパチ」は貧寒の月(この表現は獅子文六のもの)。お店には気の毒ですけど、店主のアニさん・料理のオトさんとのんびり話ができて、客としてはいい気分だった。 アニさんが話のネタに、…

煮詰まった日々

事情により旅行に出られなかったのはちと心残りながら(雪の能登を回ってみたかった)、三連休を家で過ごすとふだん億劫で放っておいた書庫の整理やら玄関タイルの磨き掃除やらが片付いてよいものである。 それでも時間はたっぷりあったので、この冬一度もし…

桃の花ザムライ

昼酒が効き過ぎるのも年のせいか・・・などとも思いつつ、今日も自転車こいで湊川の市場まで行く。午まえに注文していた酒が届いたので、それに合うサカナをみつくろいたい。酒は『萬歳楽』の「極寒しぼりたて二種類(特別純米と純米)、『加賀鳶』「山廃純…

大雪溶けて。

やったー!検査の結果ポリープも心臓も無事だった!!血液検査はてひどいものだったみたいやけど!!!よかったね、張龍!!!!今日は昼からずっと呑んでます!!!!!